クラリネットのリードについて

クラリネットのリードはクラリネット奏者にとってとても重要なものです。

同じ人が吹いてもどんなリードをつけるかで、演奏にかなり差がでます

なので、ダメなリードをつけないということをまず気をつけましょう。

202011/25追記(プロオケ首席奏者の方で月に2,3箱しか使わないと先日ご本人から聞く機会があり、それくらいで済む方もいるようです。ただマウスピースを変えて吹いたりすることがあるようなのでそこも少なく済む原因かもしれません、ただ私はリード大量に買う派ですが、買えばいいってもんじゃない、どんな吹き方、使い方をするかが選ぶ以上に大切というのも感じています。

ただ上記のプロの方もリード買うと調子よくなると言ってました😅


プロや音大生はリードを毎月5~6箱は消費します。10箱以上使う人もざらにいます。リードは一枚一枚吹き心地もでてくる音も違い、シビアな本番ほどいいリードでないと乗りきれません。1箱にいいリードは2.3枚あればかなりいい方で、1箱全部ダメリードというときもあります。(もちろん音はでますが)

リードは消耗品で一番鳴りがいい時期をすぎると振動しなくなりへたっていきます。本番が多いほどリードはどんどんなくなっていきます。

今吹いている慣れたリードがへたって吹けなくなる前に新しいリードを準備し始め吹き慣らしておく、この繰り返しです。

なぜこんな作業をするのか?

新しいリードでは難しい曲であればあるほど細かいコントロールがきかず、吹けない。

少しずつ1週間~2週間程度丁寧に吹き鳴らした状態がベストな状態であること。

新しいリードはずっと吹いていると水を吸いすぐにだめになって長く使えなくなってしまうことが多いので、長く使うため少しずつならしていきます。

初めての方はまず1箱買ったら吹きやすくて音が出やすいリードで吹いてみて、出づらいと思ったら別のリードに変えてみるのがいいと思います。

できるだけ10枚全部を吹きくらべてみます。

そのときに大切なのはお腹からの息で鳴らすことです。

さて、私が普段しているリードの選び方ですが、まずリードを一箱買ったら全部あけて一枚につき何分か吹いてみます。新しいリードは水を吸うので長時間吹くと木が透けてきます。そのまま吹き続けるとだめになるのが早いことが多いので、最初はできるだけ短い時間で吹いていきます。

その時に吹けそうなものはとりあえずリードケースに並べていきます。1~2週間くらい吹いていくと徐々にリードの特徴がはっきりしてきて、いい悪いが明確になります。何回吹いても吹きにくいもの、これは無いなという音のものはあきらめます。

吹けるリードは交換しながら練習に使います。その中でもいいリードは本番用にしたいので、ある程度吹きますが吹きすぎないように気を付けます。

ポイントは、

●新しいリードは同じリードを吹きすぎないこと

●リードは吹きはじめのころに一番大きく変化しその後も変化し続けるため、まんべんなく1~2週間は変化をみながら何回か吹いてみること。

●音を判断するために自分の今だせる最高の音色をイメージしておく。

です。

音の判断の仕方ですが、客観的に音色が聞けることや、適度な抵抗感や雑音のよしあしを判断することが重要で、リードを育て選択する、本番にいい状態のリードを準備することもクラリネット吹きにとって、練習と同じくらい大切なことで、これも経験とともにより正しい判断ができるようになっていくので、普段からリードを選ぶことを習慣にしておくこと、リードによってでてくる音が違うことの認識が必要です。 

基本的に一番大切なのを今の自分が吹ける適度な厚さのリードを選ぶということです。

薄くても厚くてもダメです。

ここでいう厚さは同じ番手(厚さ)の中での話です。

端的にいうと息がしっかり音になり響きが作れるかということです。遠くで聴いたときにいい音が鳴っているか。 

この判断ももちろん自分でできるようにならなくてはいけないし、経験を積む中でなれるはずですが、やはり先生や上手な人にアドバイスをうけることが必要な場合も多くあります。というのは自分がいい、吹きやすいと思っているものでも、客観的に音今までを聞くとペーペーだったりザーザーだったり(薄かったり厚かったり)することがあるからです。

新しいリードをあけ、少しずつ吹いて育て、練習する中で戦力になるリードを探すという作業をしますが、いいリードを見つけるのはもちろんですが、どちらかというとまぁまぁ吹けるリードをできるだけ多く確保しておくという意識でいると、吹いていく中で自然といいリードがその中から絞られてきます。

いいリードはいい音を作りいい音楽を作ります。いいリードで吹くことは今の自分を何倍も引き上げてくれます。

いいリードをいつも準備できるよう、こまめにリードの面倒を見て育てていきましょう。